さかなやサラリーマン

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ノルウェー産サバ

 

・脂の乗った美味しいノルウェーサバについてお話ししたいと思います。

 

サバ缶ブームがありましたね!

ご存知の通り、サバには沢山のDHAが含まれており、頭にも良い魚です。

また、ノルウェー産は国産に比べて、脂が10%以上も高く、ジューシーです。

 

何度かノルウェーに行き、

サバの検品に立ち会った事があります。

サバの漁獲には、巻網漁法とトロール漁法があり、ほとんどは巻網となります。(巻網とトロールについては別の記事で説明します)

漁獲後はRSWという魚の鮮度を最上級に保つ機能を持ったタンクに入れられて、陸の工場へと運ばれます。

工場では、ほぼ機械によってサイズ選抜から凍結まで行います。

ちなみにノルウェー水産業は主要産業のひとつであり、機械化が日本よりも進んでます!

 

検品では、下記の3つが重視されます。

①鮮度

②えぐい

③うっ血

 

①鮮度は、目の色、身質、ヘタってないか、など。

②えぐいは、要するに、餌を食べてないかです。消化中の小魚や小海老がいないか胃や腸を調べます。

③うっ血は、人間で言う、打撲によるあざです。

うっ血が多いと見た目が悪くなってしまいます。

 

検品されたサバは凍結され、日本へ搬入します。

確か10万mt近く毎年輸入されています。

 

ー美味しい食べ方ー

 

日本ではほとんどフィーレにされ(一部骨取り)、

スーパーや外食で販売されていますが、

一番おいしいのは、そのまま塩焼きでじっくり!!です。

脂があふれ出てきて、見ているとよだれが出てきてしまします。

ノルウェーサバ特有の脂で、ご飯が進みます。

味噌煮もいいですが、シンプルイズベストです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タラバガニ

今日はタラバガニについてお話します。

年末の風物詩であり、普段なかなか食べられないタラバガニについて詳しく解説していきたいと思います!

 

  • 分類

節足動物門甲殻上綱軟甲綱(エビ綱)真軟綱亜綱(エビ亜綱)

エビ上目十脚目異尾下目タラバガニ科タラバガニ属

 

生物学上はヤドカリの一種。

 

脚が全部で8本と思いきや、見えないところに2本あり、正確なのは全部で10本です!

 

  • 学名と英名

学名:Paralithodes camtschaticus

英名:King crab,Red king crab

漢字:鱈場蟹

 

昔、マダラを漁をしている時に、獲れたことから、マダラが生息する場所「鱈場」という名が使われました。

 

ちなみに、ズワイガニの英名はQueen crabまたはsnow crabと言います。

タラバガニに似たアブラガニはBlue king crabて、イバラガニはBrown king crabと言います。

 

皆さん、カニは海で生きてる時から赤い甲羅と思っていませんか?

あれは熱を加えると色素変化で赤くなるのです!

海で生きてる時は茶黒い色してます。

 

  • 日本で流通しているタラバガニ

 

産地は北海道産、アラスカ産、ロシア産、ノルウェー産で、ロシア産が圧倒的に多いです!

ロシア産の日本への年間搬入量が、約3,000トンで、その内80%はボイル後凍結された状態で搬入されます。しかし、年々、搬入量が少なくなっており、価格も上がってます。。

高値の背景としては、2014年にロシアとの密輸禁止協定が結ばれ日本への搬入量が減少した事や、中国人が活蟹を自国へ輸入する様になったからです。

ロシアも中国へ持って行った方が高値で売れるため、活蟹専用の新造船をバンバン作ってます。

アラスカ産は資源的理由から漁獲枠の設定が少なく、日本への搬入量は500トンも無いです。

 

・価格

 

輸入価格の大相場は5,000/kg前後となっております。そこから、問屋や加工屋さんの中間業者が入り、末端価格は9,000/kg〜10,000/kgといったところです。(2020年相場)

 

・品質

 

北海道産は勿論ですが、

アラスカ産、ロシア産は基本的に品質は良いです!漁獲歴史も長いですし、各国、身入りが良いシーズンを把握しており、日本輸入時も商社が現地へ検品して買付している為、安心して通販でも買える時代になってます。ノルウェーはまだ歴史が浅い為、生産会社によって品質がばらつく事があります。

 

タラバガニといえば、やはり身入りが重要になってきます。検品では棒肉と言われる部分(脚の1番太い部分)をカットして、80%以上あれば合格です!

また、最近では塩分も重視されています。

これは凍結方法によって大きく違ってきます。

 

カニの凍結方法には大きく2つの手法があります。

エアーブラスト…−30度前後の凍結機で風を循環させ、時間をかけて凍結する方法。

ブライン…−20度前後の飽和塩水で、短時間で凍結する方法。

 

一般的に、ブライン凍結は飽和塩水を使用する為、自然解凍してタラバガニを食べた時に、塩辛いと感じる方は多いと思います。

しかし、プロの目線から見ると、短時間で凍結できる為、鮮度はブライン凍結の方が抜群に良いとされています。

エアーブラストは塩辛くない分、凍結に時間がかかる為、緩慢凍結(ゆっくり時間をかけて凍結)となってしまう場合があります。

 

どちらもそれぞれメリットとデメリットがありますが、それぞれの国や生産会社によって手法が異なります。

 

塩辛い場合は、流水解凍をオススメします!

10分〜20分くらいで塩辛さは少し抑えられてきます。

 

・オススメの食べ方

 

流通しているのは、生タラバとボイルタラバの2種類となります。

生は加熱しなくてはいけませんのでご注意下さい!

 

生タラバのオススメ料理。

 

シンプルに、そのまま焼くか蒸すです!

タラバ本来の旨味を楽しむ事ができます。

焼きたてのタラバは、ジューシーで食べ応えもあり、最高です。

 

ボイルタラバのオススメ料理。

 

ボイルタラバは解凍してそのまま食べられるので、カニ酢に付けても良いです。

温かいタラバを食べたい人は、焼いたり蒸したり、お鍋に入れてもOKですが、一回ボイルされてあるので、さらに火を加える事で旨味が減る事があります。

料理が手間な方はボイルタラバを注文して、そのまま解凍して食べられるスタイルで良いと思います。

 

1kgで2〜3人前くらいとなります!

年末だけではなく、父の日や母の日のプレゼント、ちょっとしたお祝い事にもいかがでしょうか?きっと喜ばれますよ🦀